住所
〒243-0432  神奈川県海老名市中央1-1-1  VINA 1 番館 4階
TEL FAX 営業時間
046-234-7161 046-234-7134 10:00〜21:00

2007年07月24日

女子高生武士!『武士道シックスティーン』

誉田哲也、というと今までは警察小説とか、
少しハードなエンタメ小説のイメージが強かったのですが、
今回なんとも青春さわやか風味の小説が出ます。
ゲラを頂き読んだのですが、これがまた面白い!

主人公は強豪剣道部の女子高生二人。
剣道のエリートで座右の書は『五輪書』。
般若の刺繍入りの竹刀袋を持ち、友達も作らず、
昼は握り飯で腹を満たすのみ。
剣道はスポーツじゃなく、生きるか死ぬかの勝負だという香織。
もう一人は家庭の事情で日舞から転身し、
同じ和モノだからと中学の途中から剣道を始めた早苗。
中学でほぼ無敵だった香織はしぶしぶ出た小さな大会で、
無名の早苗にまさかの敗北。しこりの様に胸に残る敗北の相手に、
推薦入学した剣道部で再会し…。

自分にも他人にも厳しく律する香織のまっすぐなキャラクターが
なんとも武士で面白いです。女子高生武士。
かえす早苗の達観とまでは言えないながらも、
のんびり周りと調和し、己のペースを保つ事が出来る生き方は、
ちょっと羨ましささえ覚えます。
剛の香織と柔の早苗。
キャラクターの造形はさすが!イキイキしてます。
二人の視点が交互に入れ替る語り口調が、
軽快なテンポでさくさく読めてしまいます。

真っ直ぐすぎて硬い竹刀は力を加えすぎると折れてしまう。
部活動で団体戦を勝ち抜くということ。
他人と「敵か味方か」という概念ではなく付き合うということ。
香織の真っ直ぐさが、それらにぶつかってポキンといってしまった時…。
葛藤や焦りや迷いと、自分を折り合いをつける事。
そんな悩みはやっぱり青春!の醍醐味ですよね!
まあ過ぎたものからすれば、なのかもしれませんが。
陸上もいいけど、剣道もいい!
とっても軽快でまっすぐな青春小説です!

ちなみになんとなく、神奈川県のこの辺な舞台設定だったりします。
総合体育館とか、近所だ〜とか。
海老名の方はそんな楽しみもできるかと。

『武士道シックスティーン』誉田哲也著 文藝春秋 ¥1476
posted by 三省堂書店 海老名店 at 22:30 | TrackBack(0) | 記事
この記事へのTrackBack URL

※半角英数字のみのトラックバックは受信されないようになっています。